ママネイリスト発のハンドメイドブランド〜コロナ禍の会社を守り、働き方の可能性を切り拓く〜
ネイルサロン「prish」を運営する株式会社ネイルデザインは、ネイリストによるハンドメイドブランド「kimie.」をオープンしました。コロナ禍でネイルサロンの売上が落ち込む中、ひとりのママネイリストの発想から生まれた新事業が、「売上」「雇用」「働き方」の課題を解決します。
また、プロジェクトを進行する中で、広く社会への問題提起に発展させました。4月5日にCAMPFIREにてクラウドファンディング「ママのママによるママのためのビジネスを広げたい!」を開始しています。

■「kimie.」の概要
kimie.は当社で働くネイリストで、二児の母でもある安藤トモコの発案で始まったブランドです。
ネイリストは常にトレンドの理解と探究を必要とされ、“かわいい”や“素敵”を表現することに長けています。ネイリストならではの技術とセンスを生かして、女性に喜ばれるハンドメイド作品を制作・販売します。
最初の商品は、妊婦が身につける「マタニティマーク」。Instagramなどで告知すると予想以上の反響が得られました。妊婦だけでなく、その家族、友人など、たくさんの支持をいただき品切れが続いています。
また試行錯誤しながら新商品もリリースし、ペット用のネームタグなど大変ご好評いただいています。今後は生産体制を強化して安定的に数量を確保し、事業を軌道に乗せることが課題です。

URL(販売サイト):https://kimie0121.base.shop/
■課題解決ストーリー
kimie.の事業は、ネイリストとしてスキルを磨き、ママとして貴重な体験を経た女性ならではの視点からうまれました。ネイルサロンのビジネスが抱える潜在的な課題が、コロナ禍で顕在化したことで実現しました。
ネイリストはほとんどが女性ですが、ママが働きやすい環境とは言えません。心身ともに不安定な妊娠期でも、シフトに穴を開けられないとの責任感から無理をしがちで、産後はサロンが忙しい朝夕の時間帯に働くことは難しく、活躍の機会が限られています。
いっぽうコロナ禍で、「大好きなネイルの仕事が続けられなくなってしまうのではないか」という不安が、ネイリストの間に広がっていました。ネイルサロンのサービスは、美容のなかでも「不要不急」と考えられがちです。コロナ禍で多くのネイルサロンは、客数を大幅に減らしています。
2つの課題を解決するため、ママネイリストの安藤が立ち上がりました。ネイリストは繊細な技術と、美的なセンスが求められる職業です。kimie.はネイリストのスキルが転用されたハンドメイドブランドであり、だからこそ高い品質と独自性を両立しています。
また、ハンドメイド作品なら「いつでも」「どこでも」制作が可能です。ママネイリストの仕事を生み出し、集客が低迷するネイルサロンのアイドルタイムを活用するなど、眠っていた経営資源を活かして売上をつくり、雇用を守ることができます。
さらに事業を進める中で、私たちが解決しようとしている課題は、社会に共通すると気づきました。ママの働き方を改善すること、コロナ禍でビジネスモデルの転換が求められることは、ネイル業界に限りません。
kimie.の取り組みを広く知っていただき、ママ活躍の輪を広げることが、私たちの大きな目標になりました。CAMPFIREにて「ママのママによるママのためのビジネスを広げたい!」のプロジェクトを開始しました。
働く女性がスキルを活かし、ママとしての貴重な体験を得ることでアイデアがうまれ、企業がバックアップして新たなビジネスを創造していくーーそんなムーブメントをつくる一助になれれば、と考えています。
URL(CAMPFIRE):https://camp-fire.jp/projects/view/407990
■株式会社ネイルデザインについて
2010年に東京・池袋で創業。当時、ネイル業界は右肩上がりながら、賃金や休暇など、ネイリストの労働環境は整っているとは言い難い状況でした。このままでは業界の持続的な発展はないと考え、経営理念に「ネイリストの地位向上」を掲げ、挑戦を続けてきました。ネイル&ドライヘッドスパサロン「prish」を首都圏に5店舗展開しています(ドライヘッドスパ提供店は1店舗)。
URL(企業サイト):http://nail-de.jp/
kimie.プロジェクトリーダー・安藤トモコ

ママネイリストのセンスと技術を活かし、コロナ禍で傾いた会社経営の支えになるような事業を作りたいと、育休中からずっと考え思いついたのが、マタニティマークのデザインでした。ただでさえ不安と隣合わせの妊娠期にコロナによって更に大きな不安に襲われることになった世の中のマタニティママたちが、この作品によってHAPPYになれたら嬉しいな、と心から思いました。
ドキドキしながらネット販売をはじめ、最初の1個が売れたときは、飛び上がるほど嬉しかったです。スマホを握りしめ、すぐ社長に連絡したことを覚えています。目の前にいるお客様を1人でも多く喜ばせたくて、ネイリストになったときの初心を思い出しながら、毎日作品をつくっています。
株式会社ネイルデザイン代表・遠藤賢二
これまで法令を遵守し、雇用環境を改善しながら10周年を迎えることができましたが、大きな課題『結婚・出産・育児との両立 』が残りました。コロナ禍でさらに追い打ちをかける状況となっています。
本来ならば経営者が導かなければいけないこの状況下で、スタッフ自ら課題に向かう姿、他のスタッフや不安を抱えるママたちへの思いに、心を動かされました。
「ネイル」は必需品ではないかもしれません。しかし私たちはネイルを通しお客様、従業員のたくさんの笑顔を見てきました。私たちは「ネイリスト」という職業に誇りを持っています。「ネイリスト」が未来に続く職業となりますよう、皆様のご助言をいただけますと幸いです。
■取材について
ぜひ、ママネイリストの取り組みをご取材ください。ネイリストおよび経営者へのインタビュー、ネイルサロンの取材・撮影、ハンドメイド作品のサンプル提供など、承っております。
取材のご連絡は以下までお願いいたします。
株式会社ネイルデザイン
担当:田口
03-5904-8333
taguchi@nail-de.jp
URL(販売サイト):https://kimie0121.base.shop/
URL(CAMPFIRE):https://camp-fire.jp/projects/view/407990
URL(企業サイト):http://nail-de.jp/
この記事を書いた人

ネイルデザインブログ編集部
ネイリストが運営するネイルデザインブログの編集部です。仕事としてネイルに関わる人、お客様や趣味としてネイルに関わる人、それぞれの役に立つ記事やイベント情報などを書いています。